技術情報 トリガレベルとヒステリシス
計測器に信号を入力するとき、トリガレベルがある一定の幅を持たない場合、信号の切り替わり付近で出力がばたつくことがあります。
入力信号がノイズなどによってトリガレベルの上下を往復すると、それを正規のパルスと誤認することがあります。(図1)
この問題を避けるために、多くの計測器では、初めにトリガレベルを超えた段階でトリガレベルを少しだけ変化させ、その後、信号が多少変動しても、トリガレベルを下回らないように工夫されています。(図2)
往きと帰りとで異なったトリガレベルをたどることから、この現象をヒステリシス(履歴)といいます。 また、トリガレベルの変化幅をヒステリシス幅といいます。