用語集 [回転・速度計測・パルス]編    >技術情報一覧    >製品一覧   >HOME

ココリサーチが世界に先がけ独自開発した、周期方式の周波数計測技術です。
・ダイナミック予測™(双曲線予測演算)や停止予測も装備
・動き出しや停止、超低速から高速、急加速・急停止などの急な変化まで
・あらゆる状況下で高精度・高速応答を実現します。
詳しくはこちらのリンクをご覧ください>

入力信号の周期から測ると、入力周波数(速度)が下がるときは、次のパルスまで応答できません。
ダイナミック予測™は、次のパルスが1パルス前の周期より少しでも遅ければ、
すぐ速度低下を判断して、双曲線予測演算をはじめます。
このカーブは次のパルスで確定すべき値と一致しています。

周波数
  時間

次のパルスが来ない間は、図2「連続予測」のようにどこまでも双曲線予測が続きます。
超低速での長いパルス周期では正確な出力が得られ、高速からの急停止では素早く応答してゼロ出力します。
停止直前の入力パルス周期の変化から予測するので、ダイナミックレンジを損なう心配はありません。

低周波数まで測れるFVコンバータでは低周波数と入力停止の判断ができません。
そのため、低周波数でも、高速からの急停止でも素早く応答できるように、
ダイナミック予測™は、なし(周期保持測定)、連続予測、および停止予測のいずれかを、状況に合わせて設定できます。

【なし(周期保持測定)】
一周期ごとの測定データを保持します。予測演算も停止応答もしません。
【図1】周期保持測定
【連続予測】
周波数が低下したとき、予測演算のみを行ないます。
そのため、次のパルスが入力されないとき、ダイナミックレンジの広さの分だけ
図2のようにどこまでも双曲線予測が続き、停止予測を行いません。
【図2】連続予測 どこまでも続く漸近線

【停止予測】 停止予測・急停止検出を行ないます。設定値が大きいほど入力停止への応答性が速くなります。
入力が止まっても停止検出しない場合は数値を大きく、停止前に停止検出してしまう場合は数値を小さく設定します。
停止応答後に再び動き出せば、内部で進行していた測定演算ですぐ正しい出力が得られます。

停止予測(低速)   停止予測(中速)   停止予測(高速)
   


TDP-49/39 シリーズなどは、入力周波数レートと、それに対する表示レートを設定するだけで希望の物理量に換算表示できます。
単にHz単位の周波数計として使う場合は、入力周波数レート"1"、表示レート"1" と設定し、入力周波数をそのまま表示させます。

基本的な考え方
1秒間に入るパルスの数(Hz)がいくつの時に [入力周波数レート]、表示をいくつにしたいか [表示レート]、を設定します。

[設定例]
例1) 周波数計として使用する (1秒間に1パルス入力)
 入力周波数レート = 1  表示レート = 1

例2) 1回転100パルスのロータリエンコーダを使用し、rpm 単位で表示する
 入力周波数レート = 100 [1秒間で1回転の場合100Hz]  表示レート = 60 [1回転/s = 60 回転/min] 

例3) 0.12538 mL/P(パルス) の流量センサを使用し、L/min 単位で表示する
 入力1Hz (1秒間に1パルス)の場合、1分間当りの流量(mL/min) を求めます。  0.12538 mL/s × 60s = 7.5228 mL/min
 単位をmL からL に変換します。  7.5228 mL/min = 0.0075228 L/min

 入力周波数レート = 1(Hz) 表示レート = 0.00752、もしくは 入力周波数レート = 100000(Hz) 表示レート = 752.28


設定された時間毎に入力信号を平均し、出力(表示) を更新します。
10ms と設定した場合は、10ms 毎に入力されたパルスを平均し、出力(表示)を更新していきます。

入力パルスをソフトウェア分周します。
ギクシャク回転などの平均的速度や、不規則な位置でのパルス検出(下図)に使用でき、
図の「3分周後の内部パルス」のように規則性にすぐれたパルス列が得られます(平均速度を安定して測れます)。
分周比は、入力周波数と表示値の設定に関係なく設定できます。

任意のサンプルデータを平均しながら更新出力を行います。
ムラの多い流量などに高速応答しながら、滑らかな出力を取り出すことができる機能です。

演算は出力(表示)更新時間毎に、新しい測定値を1個取込んで一番古い測定値を1個捨てて平均化します。

例)出力(表示)更新時間を0.1 秒、平均サンプル数を3 にした場合
A、B…が、出力(表示)更新時間毎のデータ(測定値)です。
過去0.3秒間の平均値を計算しながら、出力(表示)は更新時間0.1秒毎に応答できます。

任意の周波数範囲を拡大してみることができます。上限周波数と下限周波数を決めると、
その範囲の周波数変動を指定された出力(0-10V、4-20mAなど)で取り出せます。

例) 上限値1kHz 下限値750Hz とした場合、下図のようになります。ただし、分解能は下がるため、
極端な拡大をすると精度くずれを起こす可能性があります。

基本仕様で設定したフルスケールと別に、もう1つフルスケールを設定し、レンジ切替をするように使えます。
2つの異なる回転数の対象を交互に観察したり、最高回転数付近と最低回転数付近を別々のフルスケールで見れます。
例)1kHzと10Hz 、2つのフルスケール(FS)を設定すると、10Hz入力時に1kHz FS で0.1V、10Hz FS で10Vを出力します。

ホールド用端子を短絡(ON)すると現在測定中の出力を保持し、それがOFF(Hレベル)されるまで出力は保持されます。
内部測定演算は実行され続けます。

ホールド用端子を短絡(ON)の間、データの最大値のみ更新出力します。

ホールド用端子を短絡(ON)の間、データの最小値のみ更新出力します。

ホールド用端子を短絡(ON)の間、間、データの最大値と最小値の差のみ更新出力します。


一般のパルスを含む周期性のある信号です。正弦波などにノイズが重畳(ちょうじょう)して入力すると、
トリガのタイミングがずれて測定誤差の原因になり得るため、正確な測定には方形波の入力をおすすめします。

正弦波
方形波

可逆回転の判別や測定では、90゜位相差を持った二相のパルスを入力することが必要です。
このA相とB相は、位相差が90゜あるので同時に変化することはなく、A相の立ち上がりをB相で見れば方向を判別できます。

パルス4逓倍入力機能で、二相パルスそれぞれの立上がり/立下がりエッジを利用して、内部的に周波数を4倍にします。

可逆計数用には90°位相差の相信号だけでなく、UP/DOWN セパレートパルスも入力できます。
A:UP信号、B:DOWN 信号のパルス入力部はそれぞれ独立しており、互いの論理に無関係に立下りで計測します。
[注意] 正論理のUP/DOWN 信号は入力できません。

独立したパルス信号と回転方向信号を使用します。

>「トリガレベルとヒステリシス」のページへ

>「パルス信号の種類」のページへ


周波数-電圧変換器。回転体などの運動体の速度情報を、近接スイッチ、光センサ、エンコーダなどでパルス変換したものを入力し、
速度に比例したアナログ電圧(または電流)に変換・出力するものをF/Vコンバータと呼びます。
指示計器をつないで速度監視を行ったり、記録計につないで回転変動の様子をつぶさに観察することもできます。
また、他の制御機器に接続することで追従制御することも可能です。

一般にF/Vコンバータといえば周波数に比例して電圧出力が変動します。
周波数に比例して、電圧が上がるタイプを仮に周波数計と呼び、回転計、流量計、速度計などが含まれます。
一方、周期に比例して、電圧を変化させるものを仮に周期計と呼びます。
これは、通過時間計として、コンベア上を物体が通過する間隔など、物体(流体を含む)の通過時間を測るときなどに使われます。
 【図:周波数計】

 【図:周期計】

周波数を電圧(電流)に変換する場合、周波数が何Hz のとき何V(またはA)出力させるかを決めます。
その場合、最大入力周波数とそれに対応する電圧(電流)をフルスケールと呼びます。

バイアス設定は、計装用途などの1-5V 出力や、4-20mA 出力を得るために設けられた機能で、
設定範囲は0-50% です。

DC 結合: 直流成分・交流成分の両方をカットします。
AC 結合: 直流成分(DC 成分)をカットします。
直流信号が重畳(ちょうじょう)された変動を行なう入力信号の、交流変動分のみを観察するときに設定をAC にします。

DC結合   AC結合
   

波形を×10に拡大して見ようとすると、
2V付近は表示圏外になってしまう。
 
DC(直流)成分をカットして
交流変動分のみを拡大して見ることができる。
     
     
DC結合   AC結合
     
信号が不安定でトリガレベルを合わせにくい場合、
AC結合にするとトリガレベルは0Vに設定されるので
波形が安定する。
   


計測器と記録計などを接続するとき、それぞれの0% と100% の値が正確に適応していないと正しい結果が得られず、
キャリブートが必要になってきます。キャリブレータを内蔵している機器では、基準信号を発生させて
その値でのオフセット時やフルスケール時の出力を調整したり、接続機器の調整もできます。


用途に応じて1回転あたりのパルス数を選べ、分解能を上げることができ、二相出力タイプでは方向判別もできます。
プーリーなどをつけて周速用センサとしても使えます。カップリングなどで軸を直接回転させる必要があります。

油汚れなどの悪影響でも使用でき、非接触で使用できますが、計測体と接近(約10mm以下)させる必要があります。
適用周波数1kHz 以下のものが多いです。

デジタルタコメータなどに、最も一般的に使われるセンサです。ゲート方式の回転計では1回転60パルス必要で、
パルス数と直径が同じモジュール1のギヤが使いやすいです。高感度タイプはノイズに弱く、アンプ内蔵品もあります。

非接触で使えて、取付が簡単、低価格ですが、油などの悪環境では使用できません。適応周波数は1kHz 以下が多いです。
オプチカルファイバー式のものは、アンプ部と分離できるので、ノイズの影響を受けずにすむものがあります。
近接距離のとれる回帰反射タイプ、ターゲットの小さいレーザタイプなどいろいろな種類があります。

単位流量に比例したパルスを出力します。メーカにより様々ですが、体積に比例する容積式が精度的によく、
高流量から低流量まで広い範囲に対応します。低流量域では検出されるベーンなどの回転ムラのため、
パルス周期は流量と比例しなくなります(平均的には比例と考えられる)。
1回転あたりのパルス数を多く取れなかったり、入力信号の配線が長くなることがあります。

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